にわかログ

STARTO ENTERTAINMENTのアイドルを愛好するオタクが、ある日突然Snow Manに転がり落ちてからの日々を綴るTwitter改めXにて呟いた長文アーカイブ用のブログ

中島裕翔さんの卒業について

中島裕翔さんがHey! Say! JUMPからの卒業を発表しました。

 

「卒業」という言葉には「『いつかそんな日が来るのかもしれない』と漠然と感じていたことが現実になったのだなぁ」と思うに留まったのだけど、「本日をもちまして」という言葉には些か動揺しました。

「発表と同時に卒業なんて、あまりにも急では。何か事情があるのだったらどうしよう…」と不安な気持ちが過ぎりました。

 

そしてその次に訪れたのは「私が『この人以上に煌めいているアイドルに出会ったことがない。私の生きている世界で最もアイドルの才能に溢れた人が中島裕翔』とずっとずっと思っていた唯一無二の世界一のアイドルが、もうアイドルじゃないんだ」という事実の重さ。

 

事務所オタクで、好きなアイドルは両手でも数え切れないくらいにたくさん居て、当然全員が唯一無二でその人にしか無い魅力を持っているけれど、それでも私にとって『アイドル・中島裕翔』はそのど真ん中の一番奥深くに棲みついた特別な存在です。

そんな人がもう今この瞬間にアイドルじゃないなんて。

 

だけど悲しさとか喪失感はありませんでした。

 

 

私はコンサートに行けば特定のメンバーだけを目で追い続けるタイプのオタクだけど、根底には「メンバー全員が好き」「グループが好き」という想いがあります。(全員好きだと思えるグループじゃないと「FCに入ろう」とまで至らない)

だから、グループを卒業するメンバーが居たとして、それがそのグループで一番好きでコンサートでずっと目で追っていたメンバーだったとしても、「私は辞める個人よりも続いていくグループのことを応援する」と決めていました。

「でも、裕翔だけは、この先彼がグループや事務所を辞めるという選択をしたとしても、多分ずっと好きで応援し続けるのだろうな」とも思っていました。

 

この数年、たくさんの旅立ちとお別れを経験し過ぎて、そんなことをもう何年も前から想像してしまっていたのです。

だから卒業と聞いても「その時が来たのだな」「その時が今とは思っていなかったな」と冷静に受け止めることができたのかもしれません。

 

発表と同時に卒業というのはあまりに唐突にも思えたけど、仮に「⚪︎月末に卒業します」とか言われても「辞めるつもりの人をどういう気持ちで応援すれば良いの?」と複雑な気持ちを抱く人も居るだろうし、コンサートに出たとしても20周年に向けて前へ進もうとするメンバーたちの精神的な足枷にもなりかねないし、7人とそのファンの人たちのことを思えばこれが最善のように思えました。

 

私の見てきた中島裕翔は、自分の都合で卒業するのに「Hey! Say! JUMPのメンバーとして最後にコンサートに出てファンにお別れを言いたい」というエゴを通すような人では無いなと、妙に納得しました。

突然辞めるなんて不誠実だと言う人も居るだろうけど、彼にとっては辞める意志が固まっているのにそれを隠して活動を続けることや自分のエゴでお別れの機会を得ることの方が不誠実に思えたのかもしれません。

そう思うと、今月になって話し合って、今日発表して即日卒業というのは、何ら不思議ではないのかなと。

 

 

先日、中島裕翔さん主演舞台『みんな鳥になって』が千穐楽を迎えたけれど、私はこの舞台期間中の彼の言葉に一つの引っ掛かりを覚えていました。

自分の主演舞台を観ることが、「推しに会いに行く行為になってしまっている人が居る」ということに明らかに難色を示したのです。

 

私自身、この舞台が中島裕翔主演で無かったらチケットを取っていないし、主催側もSTARTOタレントを主演に起用する一番大きい理由は集客を見込めることだと思っています。

どんなに素晴らしい脚本で、どんなに素晴らしい演出で、どんなに素晴らしい演技をしても、チケットが売れないと興行は成立しないのだから。

 

だけど今の彼は、自分を見て欲しいんじゃなくて、作品を観て欲しいと強く感じているのだなと思いました。それだけ今回の作品に強い想いで挑戦しているのだなと。

 

何だかとても彼のことを遠く感じました。

好きな人が出演することだけを理由に舞台を観に行こうとする自分のことを、浅はかだと否定されたかのようでした。

 

今日の発表の彼の言葉を目にして、そのことを思い出しました。

それと同時に、遠く感じた彼のことがまた近くに感じられたような気がしま。

お芝居に対して、グループに対して、メンバーに対して、グループのファンに対して、不器用ながら誠実であろうとする彼の在り方は、あまりにも私がずっと観てきた中島裕翔だったから。

 

大好きなアイドルが永遠に失われてしまったという事実はやっぱり私にはとても重くのしかかるけれど、アイドルではなく一人の人としての彼は昨日までもこれからも変わらないのだと思えたことに救われました。

 

 

Xにもポストしましたが、どんな選択も本人だけのものだから、ファンとして尊重したいし、それを尊重してくれる仲間たちで良かったなと思います。

彼と彼らの未来がそれぞれに明るいものでありますように。

 

……欲張りで贅沢な願いが一つだけあるけれど、それはいつか叶う日まで胸に留めておこうと思います。